ドドサーフ(PJCS2023決勝大会使用)
VGC2023の予選(3回目)→本選(初回)→決勝大会(TOP24)と勝ち抜けて世界大会の権利取得、かつルールも変わるということでせっかくなので使った構築を簡単にですが紹介します。今後の参考等にはならないでしょうがひとつの軽い読み物として何卒。
パオカイやディンルーの登場でウインディやギャラドスなどのいかく組が元気を取り戻して来たのもレギュレーションCの大きな特徴かと思います。それらのクルクルを牽制でき、またパオジアンやカイリューと並べて強力な先制技で能動的に圧力をかけに行けるドドゲザンというポケモン、相手にしたら嫌だろうなということで主軸に据えるところから始まりました。本音は単に好みだからAから使用しており、そのまま使い続けていただけということは内緒です。
最初は炎テラスタルでカミユイを正面から崩しつつ、おにび耐性をつけがんせきふうじでファイアローをいじめていましたが、地面の一貫が痛いのとS1段階下降の恩恵が誰にもないことが判明したので少々迷走していました。考えた末に元から耐久は高いのでメジャーどころに耐性をつけるのではなく、弱点を突かれるのを極力避けることで長生きする道を選びました。よってこのルールで弱点被弾が極端に少ないことで有名な水テラスタルになり、地面や炎を返り討ちにできるテラバースト水を搭載しました。思いついたときはほんとか~? という感じでしたが思ったより頻繁に打つ技だったので正解でした。おにびはやや減っていたので見ないことにしました。いないことにできるほど減っていたわけではありませんが。
残りは補完やバランスを考えて自然と集まった方々で編成。
<タネガン スルヨ←本選まではこうだった。
ドドゲザンでイダイナキバやディンルーと有利寄りで撃ち合えるとなるとそれまでサブプランで用意していたコノヨバレルを見直す余地が浮上してきました。彼らにはドドプランでは突破がきついじっくり積み展開の相手を担当してもらっていました。コノヨザルは積み合戦となると強力ですが如何せん初動が遅いので、台頭してきた晴れパやノオーツツミを相手にするのはしんどかったです。それらはドドゲザン担当の相手ですが、後ろに置くポケモンに困るという状況に陥ってしまいました。ノオーツツミにはカイリューモロバレルが出せなくて、晴れパにはパオジアンがあまり通らないのです。よって消去法でコノヨザルを選出していましたが、彼は4体目に取っておいて役に立つポケモンではありませんでした。お互い合意の上で離脱してもらいましたが、相性の問題であって彼に非はありません。そして積まなくてもすぐ戦えるけど積み合戦にも付き合えるポケモンを探す旅路の果てにサーフゴーと出会いました。彼もまた優秀な専用技を所持しており、なおかつ即座に攻撃もできるフットワークの軽い積みアタッカーだったのです。
~個別紹介~
155-172(252)-100-×-86(4)-205(252)
かつてのカプ・コケコのように配分、道具、技構成はテンプレで良し、動かし方だけ気を利かせてくれというポケモンだと思っております。
味方の先制技を通すために氷技はアイススピナー。
197(244)-178(60)-123(60)-×-121(4)-118(140)
・パオジアンのアイススピナーだいたい耐え(だいたい?)
・準速ペリッパー+1
後発のハバタクカミを通すためのおいかぜと頻繁に発動するじゃくてんほけんで終盤のスイープを担当。対ペリイルカやお寿司の削りにかみなりパンチが強力でした。テツノカイナやイーユイを削るじだんだも重宝しました。
199(188)-198(196)-142(12)-×-106(4)-84(108)
・おいかぜ時最速100族+1
メガクチートやメタグロスを彷彿とさせるステータス傾向は序盤の荒らしにも対トリパとの高火力高耐久合戦にも適しています。おかげでおいかぜビートダウンやイエアルマコータスに正面からぶつかって崩してくれる汎用性に優れたポケモンでした。ディンルーと違い攻めに積極的なのも好感触。
159(228)-×-90(116)-177(44)-156(4)-170(116)
・ブーストエナジーでC↑
・最速ガブリアス+1
・硬い
耐久降りにより行動保障の厚いアタッカー。パオカイドドで削った相手をおいかぜに乗って一掃するのが仕事です。
221(252)-×-113(180)-105-121(76)-50
・BDバランス良く
オッカのみでコータスのオーバーヒートを耐え、だっしゅつパックで下がった先をよく眠らせていました。テラスタイプはオッカのみが腐らない鋼なのも気に入っています(したことはない)。対あくびどくびしコントロールでも大活躍でした。
193(244)-×-116(4)-180(84)-112(4)-126(172)
・最速バンギラス+2
一発撃ってから積む、という動きもできるなかなか融通の利く積みアタッカー。使い手の指示にセンスがなかった場合でも大雑把な火力でいろいろ誤魔化してくれました。
~キツいやつ~
お互いの選択とテラスタルの噛み合い次第、根気よく丁寧にやれればという感じ。
~雑感~
主観的に気になる穴はいくつかあるものの全体的に広範囲を相手にできるよう組めたかなと思っています。全国の舞台でミスがあったりと使用者がもう少し落ち着いてやってくれたらという点が今後の課題。世界大会ではレギュレーションがDに移行ということで今更ながらざっと振り返ってみました。とくに意識していたわけではありませんが、すべて命中安定技で組めたことも気に入っています。
せっかく世界大会への権利を手に入れたので、YOKOHAMAへはより練習してより強い構築を持っていこうと思います。
それでは~
ぱるきょぐれトリルおいかぜスイッチ【USUMサンルールGS】
なんとなくパルキアを使ってみたかったので組んでみることに。
パルキアというポケモンは無限に不安定だけどそれでもよくやってくれたと思います。
1ターン目から展開するおいかぜorトリックルームはこのルールでも結局相手を全壊させるにはターンが足りません。ねこだまし、まもる、ワイドガードでとにかくターンを稼がれて凌がれるからです。おいかぜ中においかぜ、トリル中にトリックルームでそれぞれその状態の残りターンが延長されるということはありませんが、おいかぜラストターンにトリックルーム、もしくはその逆のトリルラストターンにおいかぜで自分の優位な状態を維持し続けるということはできます。それを意識して戦うのがこの構築の基本コンセプトになります。毎試合理想通りに展開できるかどうかは別として。
これは相手2体を1体で縛れる超火力とおいかぜトリル両方に適応できる中途半端なすばやさを備えた禁止伝説ならではの豪快な戦い方で、なおかつ相手の持っていきたいS操作展開に合わせてこちらの有利な場を調整できる柔軟な戦い方でもあります。
ということを使っている途中で気づきました。
207(252)-×-117(52)-215(204)-160-85
A232メガレックウザのいのちのたまガリョウテンセイ確定耐え
最遅
先に挙げた一掃要員に分かりやすく適したポケモン。
自分から張ったトリル下で同じ90族に負けるのも馬鹿らしいので最遅。これでもおいかぜ下でゼルネアスは抜けるので充分です。
しんぴのしずくでもよかったけど火力が高い方が強いことに気づいたのでこだわりメガネ。
このルールにはメガレックウザもガリョウテンセイも存在しません。流用個体なので。
パルキア@しらたま プレッシャー
197(252)-×-120-202(108)-159(148)-94
C183ゼルネアスのフェアリーオーラムーンフォース確定耐え
雨ハイドロポンプでH201-D118ゼルネアスに190~225ダメージ
ハイドロポンプでH200-D154ガオガエンに194~234ダメージ
最遅
最終的な個人評価は「極端に弱いと断定するほど弱くはないけど、もう一度こいつと何十戦も勝ち抜ける自信はない程度には強くない」です。要するに微妙。
エンカウント率が尋常でないガオガエンが煩わしくなく、トリルを張った後でもカイオーガを投げるという無理のないムーブで並耐久のポケモンを等倍で倒せる程度の火力を発揮できるちょっと変わったトリル始動員。
一致技の範囲がとても広いので歪な構成になることを避けられ、おかげで汎用性決定力共に高いのも良い。一致技が弱いゆえに攻撃技がかみなり、だいちのちからとかになってしまうようなディアルガとは違って。
先発で出てきやすいガオガエンを倒せるのでトリックルームをする前に蹴散らす選択肢もあり、トリル下で相手のガオガエンにねこだましでカイオーガが止められている時に少なくともやることがない、という状況も回避できます。ルナアーラや日食ネクロズマとは違って。技を当てればですが。
最遅の意味はないのでおいかぜ下で130族を抜ける101がベストですね。
技を外すことは確かに少なくはなかったですが、それが直接的な原因となって負けたことはあまりなかった印象。それでも不安定なことには変わりないので、まあおもちゃですね。特性も弱いし。プレッシャーはしおふきでこだわったカイオーガをわるあがきまで持っていけて詰ませられるくらいしか役に立ちません。それが役に立っていると言えるのであればですが。
追記
INCでは多方面で活躍されてたようですね。
僕には使う勇気がありませんでしたが。
クロバット@ウタンのみ せいしんりょく
191(244)-110-100-×-131(244)168(20)
C222カイオーガのWダメージ雨しおふき確定耐え
最速100族+1
ミュウツー、クロバット、カプ・コケコと、同じ130族ミラーはそもそもすばやさ勝負で勝っても微妙なので、ゼルネアス(とたまにいるボーマンダとか)まで抜けるようにして残りは耐久へ回したクロバット。おいかぜ展開から入りたいときに先発固定で出していました。カミツルギくらいは抜けてもいいかも。
おいかぜ中に試合を決められるように特化した技構成。そういったEASY WINが成功したことはあまりなかったので、素直にちょうはつを入れた方がよかったです。この構成じゃゼルネアスを抜いている意味ないし、ワイドガードを奪いたかったよこどりはラッキー構築をいじめた時くらいしか役に立たなかったので。
ブレイブバードは強いです。削りというのがこいつの仕事の一つですが、それをいちいち外していられないので。別にルンパッパがきついわけではないですが、一撃で倒せるならそれに越したこともないでしょう。
まったく同じ技構成をファイアローでも実現できるのでじっくり考えましたが、特性や数値を比較して残念ながら弱いという結論になってしまいました。残念ながら。(使いたかった)
モロバレル@メンタルハーブ さいせいりょく
221(252)-×-102(92)-105-133(164)-31
最遅
カイオーガやグラードンへの打点は充分なので、実験的にくさむすびを切ってめざめるパワーほのおに。カミツルギを奇襲できればとても楽になりますが、決まったことは一度もありませんでした。
ゼルネアスはカイオーガで吹き飛ばすことが理想ですが、積まれたときの保険のために忍ばせていました。単純に汎用性も高いししおふきカイオーガとも相性が良いので邪魔にならないしでよかったです。
元はフェイント搭載のアマージョでおいかぜ下カイオーガの隣に並べていた枠でしたが、クロバット1体にまとめられたし弱かったのでこいつに。こいつは強い。
201(244)-135-133(180)-100-133(84)-58
A189ソルガレオのいのちのたまばかぢから確定耐え
最遅
実験的にバークアウトにしてみたら強かったです。
トリックルームを押すターンにとんぼがえりを押せれば理想です。残ってもらっても邪魔なので。
結構好きな配分。
135(4)-233(252)-151-×-51-177(252)
最速
後発でおいかぜしたい時に持っていくポケモン。
カイオーガが相手2体を縛っているトリル最終ターンにおいかぜを押します。
トリックルーム→おいかぜしたい時(基本選出)
おいかぜ→トリックルームしたい時
どっちから入っていいか分からない時
ゼルネアスが不安な時
最初は実験&お遊び感覚だったけどなかなか悪くありませんでした。いろいろ学べてよかったです。
構築名ですが、オーガパルキアやパルオーガよりもぱるきょぐれの方がかわいいので良いと思います。(かわいい必要はない)
戦績 71勝24敗
シーズン12WCSレート最終1位
サマヨクチートスイッチ雨トリパ
USUMシーズン10WCSレート最終一位。
(TNたなかことは)
特別ギミックもなければ相性補完が優れているわけでもないがなんだか仲の良さそうなサマヨール+クチートのトリックルーム展開と、非トリル下でわかりやすい制圧力を誇るペリッパー+ルンパッパによる役割集中の押し付けの単純な組み合わせ。
トリパは高速ギミックを交えたスイッチの形が一番強いという持論に基づき、試行錯誤を経て結局クチートとシンプルな相性補完が取れている雨にたどり着くことに。これだけで大抵の相手へはぶつかっていけるので、残りの二枠は基本選出ではどうしても対処が難しい相手への穴埋めへ徹した。
167(252)-×-120-161(252)-91(4)-85
HC極振り
Wダメージ雨なみのりでH145-D95カプ・コケコが高乱数一発(ルンパッパのねこだましと合わせて確定)
ぼうふうでH218-D102トリトドン、H181-D136ナットレイ、H177-D150カプ・レヒレが確定二発
雨ねっとうでH202-D110ガオガエン@とつげきチョッキが高乱数一発
C167ジャラランガのWダメージブレイジングソウルビート高乱数耐え
雨展開の始動員であると共にトリル下での高火力アタッカーを兼ねる重要な一体。先発の高速ギミックにも後続の一掃にも適しているスイッチトリパにとってとても理想的なポケモン。
トリル下、非トリル下両方での行動を考慮しすばやさは捨てて耐久振り。おいかぜも必要ないので火力増強のこだわりメガネ。まもれないのは痛かったが、受けに来る大抵の相手を二発で沈める火力を誇る三種類の一致技をガンガン押し付けられれば試合が簡単に終わるので、長期戦を避けたいこの構築においては正解だった。最近のメガボーマンダはルンパッパのれいとうビームを耐えて舞ってくるので、あまりこだわりたくはないが仕留めるためにれいとうビーム。なみのりの枠はいささか迷走したが、他に候補といえばとんぼがえり、めざめるパワーいわ、でんこうせっか、あまごいととても打つビジョンの見えないものばかりだったので、素直に通ればダメージを大量に稼げる全体技に落ち着いた。
きあいのタスキが一般的なほどの耐久のポケモンだが、それでもしっかり割けばそこそこの威力の一致等倍なら耐えてくれるようになる。
基本的に先発率が高いゆえに行動回数が多いので当然だが、この構築で一番の活躍を見せてくれた。後発のトリル展開でもしっかり仕事をまっとうしてくれるので、落ちるまで雑に暴れるのもいいが体力を温存してサマヨールに引いて場が整ってからの再臨も。残雨ターンの確認も大切。
すばやさのラインは微妙なところで各々思うところがあるだろうが個人的な見解は後述。
ルンパッパ@ミズZ すいすい
156(4)-×-90-156(252)-120-122(252)
CS極振り 準速
調整先は特になし ダメージ計算は割愛
テンプレートなルンパッパ。記号的なわかりやすさが頭の中での戦術の組み立てやすさに直結するので特に奇をてらう必要もなし。まもるを入れてもよかったがハイドロポンプを外してランドロスに生き残られても困るのでれいとうビーム。
結局雑にミズZ撃ち逃げが一番強い。
147(252)-×-163(100)-×-187(156)-27
C211メガリザードンYのてだすけ晴れオーバーヒート高乱数耐え
C156ルンパッパの雨ハイドロポンプZ+C161ペリッパーの雨ねっとう高乱数耐え
A197メガメタグロスのかたいツメアイアンヘッド+C147カプ・コケコのEF10まんボルトZ高乱数耐え
最遅
もはやサザンドラは絶滅してしまっているが一応の目安として。調整時(SM時代)には多かったし今更いじってダメージ感覚狂っても嫌なので。
同条件で比べればポリゴン2の方がわずかに耐久が上だが、こちらは攻撃性能を捨てて耐久に注げるので実際的にはサマヨールの方が硬い。
他のトリル始動員と比較してこいつの一番の強みはカビゴンやモロバレルを下回るすばやさからのちょうはつ。起点を避けられたりトリルメタの暴走を防げるのはとても偉く、こちらよりも遅い連中が固まった鈍足トリパに対してトリルを張らせない戦いを望む際にも無理なく役立った非常に頼もしい技。ターンが限られているトリル戦術において相手のまもるを一時的に使えなくして制限時間内に確実に仕留める動きや、処理が面倒なギルガルドをクチートのふいうちで倒せるようになったりと良いこと尽くめであった。
良くも悪くも安定した削り打点であるナイトヘッドに加え、いたみわけも優秀。倒れない限り相手を削って回復できるので、落とされはしないが大幅に削ってくるリザードンなどはむしろ歓迎するほど。
そのゾンビ性能により二度目のトリルを狙うことは難しくなく、ポリゴン2やクレセリアにも劣らない。
トリックルームを使えるやつがもう一体いるが基本的にはこちらで行う。
157(252)-172(252)-145-×-116(4)-70 ※メガ時
HA極振り
調整先は特になし
構築の軸であり安定し非常にパワーのあるトリルエース。単体性能も高く雨とも相性良好ですべての試合に選出。
基本的に後発で、トリックルームで場が整い次第相手を破壊していく。
トリルを張ってまでメインウェポンを外してもいられないのでアイアンヘッド、ふいうちは確定。かなり立ち回りに余裕もないのでまもるも外せない。
ルンパッパ以外にまともな耐久水への打点がないのに加えこちらから雨を降らして相手を強化させてしまうのでかみなりパンチも候補に挙がったが、エレキフィールドでもない限り一撃では落とせないし地道に削っていくしかないので、四つ目の技は怯みも期待できるいわなだれに。これはこれでリザードンやサンダーなどを仕留められるしクセのない全体技としても優秀。
この構築唯一のまもる持ち。トリルが切れても戦えるスペックを有しているので大事に扱っていきたい。
ここまでが基本選出。
202(252)-183(252)-110-×-111(4)-80
HA極振り
調整先は特になし
上記四体の基本選出ではギルガルド入りのメガリザードンY構築がとても辛いので、このポケモンでサポートをしつつ初手からトリックルームを決めていくプランになる。
これもかなり一般的な構成。役割対象にしっかりと強く出ていけるようにとつげきチョッキだが、混乱木の実でも問題なし。要するに好みによる誤差。
殴れるサポート要員ということで、トリル下でもお荷物にならないよう攻撃は振り切り。相手の晴れに便乗して暴れるだけでもかなり嫌なはず。
ミミッキュ@ゴーストZ ばけのかわ
162(252)-156(252)-101(4)-×-125-116
HA極振り
ゴーストZでH167-B170ギルガルドが146~174ダメージ
いかく込みゴーストZでH167-B100メガゲンガーが確定一発
H151-B145+1↑ジャラランガがじゃれつくで高乱数一発
対ジャラランガを考えて二枚目のフェアリーにしたかった枠。さらに晴れにより雨展開を妨害し、ねこだましが効かずサマヨールを一撃で破壊してくるメガリザードンY+シャドーボールZギルガルドの並びがどうしても基本選出では無理なので、強引に補完として入ってきたポケモン。ゆえに単体性能も汎用性も充分とは言えず、選出にはしっかりと気をつけていきたい駒。
哀しいことにシャドークローの威力が低すぎてゴーストZではギルガルドがほぼ落とせなく、ガオガエンで攻撃を重ねる必要がある。しかしそれがなくても大幅に削ってしまえばどうとでもなるのだし、ゲンガエン系統にも出していけるようにZを持たせることに。
上手い具合にギルガルドを殴れ、ブレイジングソウルビート耐性を持ちつつトリックルームまで覚えられるので割と綺麗にハマっているように見えるが、やはり数値が低すぎて必要以上の仕事は持たせられない。
ジャラランガを仕留めるためにもじゃれつくは外せず、残った一枠には単体性能を高めるまもる、かげうち、つるぎのまいなども考えたが、ここまで来てラッキーに負けてもつまらないのでのろいを仕込むことに。これで対ラッキーはマジックガードのスキルスワップ成功を阻止することだけを考えればよく、こいつ自身トリックルームが使えるので相手のマジックガード持ちのすばやさに合わせて柔軟に場を整え、さっさと潰してしまえば負ける要素は特になくなる。
選出率は一番低いが足りない部分を補完してくれて他のフェアリー、例えばカプ系ではかなえられなかったことを実現してくれたポケモン。
基本選出
対ゲンガー ガオガエン ジャラランガ カプ・ブルル(+ピッピ マリルリ)
すばやさについて
トリックルーム構築にも関わらずトリル下での行動を想定したサマヨール以外の四体はすばやさを落としていない。これはこの四体がトリパの中では割と中速に位置しており、落としたところで下には下がいてとても追いつけない。そういったいわゆる鈍足連中にはトリルを張らせない、張られても解除して戦うことを心がけないと勝てないからで、その場合すばやさ下降はなんの意味もないからである。
あと大抵のクチートは最遅なので、ミラーが発生した際にすばやさ関係をわかりやすくする、というのもある。ガオガエンは最遅から101ほどまで伸ばしたやつまでと多様であるし、ペリッパーも落としたところでバンギラスやユキノオーには種族値上遅さでは敵わないので、無理に付き合っても仕方ないし揃って全員無補正無振りで設定した。
平均種族値476、まもる持ち一体という振り返ってみればかなり怪しげな構築だが、これでも不思議と勝ててきたし使っていて楽しかった。
1700から始めて1927まで40勝8敗。この負けのうちのほとんどが自分のプレイングや選出の至らなさだったので、構築自体の完成度は悪くないのかなあと。
供養。